査定時に、何を、どこで、なんのために、調査するのか?
売主様にとってどんな理由で必要なのか?
を分かりやすく書いてみます。
【法務局での調査】
公図調査
- 前面道路は公道か?私道か?が分かります。
- 私道の場合、不動産所有者の持分が有るか?無いか?が分かります。
- 通行承諾書が必要かどうかの推測ができます。
- 敷地と道路の関係が正常かどうかが分かります。
※売買価格に大きく影響します、売却営業開始後にわかったのでは困るのです。
登記簿調査
- 甲区 所有者、所有権に係る権利の有る無し、が分かります。
- 乙区、抵当権等の有る無しが分かります。
- 隣接地の所有者が分かります。
- 売買に当たって必要な手続き、作業、費用が分かります
地積測量図
有るか無いかで売買に必要な作業や費用の推測が出来ます。
※時代は地籍測量図を求めています。(境界明示は取引の絶対条件です)
建物図面
増築分の登記の有る無しで作業の要不要や費用の推測が出来ます。
※増築しているのに登記がない不動産は融資が付かないリスクがあります。(買主が住宅ローンを使えない)
【区役所、建築課、管理課、水道局、下水道局、広島ガスでの調査】
- 建物が建つのか?建たないのか?が分かる。
- どんな制限があるのかが分かる。
- 何坪の建物が建つかが分かる。
- 給排水電気ガス設備の整備状況が分かる。
- それぞれの配管状況が正常かどうか?が分かる。
この程度を、査定報告前に調査して初めて、売却に必要な売主様が負担すべき作業とその費用が分かり、納得のいく営業開始価格を決定でき、売却完了時の正確な手取り額が分かるのです。
【例】
水道配管状況を調査した結果、お隣と共用配管部分があることが分かった場合、改善できるかできないか?改善費用はどの程度必要か?を査定段階で分かっておけばそれを含んで、納得できる価格設定が出来ます。買主様へも、スムーズな説明ができ、安心な取引になります。買主様の決断もスムーズになります。
ここに書いた注意点はほんの一部です。電話だけで簡単に聞く相場は、調査後の査定価格と違うことに気付いて、現地調査査定(1週間前後を要します)から始めてください。
不動産売買は専門性の高い取引です。右腕の必要性を大切に考えてください。