前回の不動産売却の処方箋で出て来た相続時精算課税制度の特徴を少し詳しく書いておきます。
例:(税理士さんに確認済みです)
2500万円で売りに出されている『賃貸中一戸建住宅』(家賃収入月額15万円、年収180万円)を親(65歳以上)から子(推定相続人、20歳以上)への『資金贈与』で、子が購入した場合
通常の贈与ならば
2500万円-110万円=2390万円
2390万円×50%-225万円=970万円の贈与税が課税されますが、相続時精算課税制度の条件にかなう親と子が実行して届出すると、子は非課税で年収180万円の一戸建貸家のオーナーとなることが出来ます。(所得税、固定資産税等は別途必要)
もし10年後に相続が発生した時、それまでの運用益
180万円×10年=1800万円(所得税、固定資産税等は別途必要)は親の相続財産にはならず、子の財産になります。つまり、一番いいタイミングで、生前贈与ができるということです。
また、親と子の所得額の差が大きければ、所得税率は5%~40%の6段階区分を考え併せると、家族全体としての所得税額軽減にも貢献です。
【注意】特徴の概略を書きました、税理士さんによく相談してから実行してください。
- 贈与税と相続税の一体化措置
- 当事者にとって一番いいタイミングで、生前贈与や事業継承をおこなうことができる
- 親の財産を子に贈与した場合、その後の有効活用による運用益は親の相続財産にはならない
- 非課税枠2500万円(住宅取得資金は平成21年12月31日まで一定の要件を満たす場合は3500万円)
- 限度額まで複数年にわたり利用できる
- 贈与財産の種類、金額、贈与回数には制限無し
- 与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、税務署へ贈与税の申告が必要です
聞かれたたことに、答えるだけの関係では『右腕』とは言えないと思っています。売主様にとってよりよい事を、わかりやすく『提案』できる力を持てるよう、日々を過ごしたいと思っています。