前回の土地に続き建物部分の査定です。
- 「不動産の価格は同じものは2つとない。」といわれます。
- 建物の評価で一番影響が大きいのは建築後経過年数です。
- 木造住宅を「利用する限界」で考えた時には、ほぼ50年程度が目安と考えられると思います。
- 日本の「税法では」、木造住宅は22年で価値が1割になると定めています。
- 建物査定の現価率(現在価格を算出する基)【 1-0.9×(経過年数÷耐用年数)】で表します。
※耐用年数は建物の品質程度によって異なります。 - 宅地建物取引業者が、売主様に対して、媒介契約を結ぶ時に、媒介価格についての意見を述べる際には、根拠を明示しなければならない旨、宅地建物取引業法第34条の2により義務ずけられました。これに関連して、その根拠明示の合理的手法として、国土交通省委託調査による価格査定マニュアルが発表され、これを実用化したものが(財)不動産流通近代化センターの策定した価格査定マニュアルです。(価格査定マニュアル説明文より)
その内容の一部を簡単に書いてみます。
建物査定価格
=標準建築費×品等格差率×規模修正率×特殊設備加算率×減価率×延べ床面積
で計算されます。
【標準建築費】年度ごとに、工法別に、地域別に算出します。
【品等格差率】大別すると、高級住宅、標準住宅、実用住宅となります。
【規模修正率】建築規模の大小により建築費が変化します。
【特殊設備加算率】セントラル冷暖房など特殊設備の有無。外壁塗装後2年未満、大規模な改修工事完了後2年未満の検討をする部分です。
【減価率】1-0.9×(経過年数÷耐用年数)で表されます。
以上をシステムで自動計算する仕組みになっています。
査定価格とは、それぞれの会社が、無秩序に言うのではなく、「こういう理由で、こういう価格になります。」という考え方の統一を国土交通省が決めて、法律になっているのです。 後は各会社、各担当者の理解力、説明力で「売主様の納得」に多少の差が出るということですネ。