前回のレポートの中の2番を説明します。
2. 取引事例
査定したい不動産と同一地域、同一時期、同一種類の不動産の売買契約済価格です。
取引事例比較法で査定する時の最重要データです。
『あそこが○○円で売れたから、比較して考えると、ここは○○円で売れておかしくないですね。』という、取引の目安として一番知りたい価格データです。
平成18年4月から国土交通省が取引価格情報提供制度をインターネットを通じてスタートさせました。(2007年7月30日「不動産売却の処方箋」でレポートしています。)
例えば、広島市中区小町で取引検索すると平成19年度第4四半期まで0件、私の自宅所在地、佐伯区某町では5件の「不動産取引価格情報」という名称で出てくるという具合です。
開始して間がないので、まだ広島では数が少ない状況ですが、年々充実してくる事と思います。
今までに公表されている価格データ(公示価格、相続税評価額、固定資産税評価額)よりも、売買の目安を立てる査定にとっては、有益なデータになると確信しています。
正確なデータを基にして、数通りの方法を提案して、売主様に比較、検討、決定してもらい、販売営業を開始し、いい買主様とお互いが納得の上で売買契約を結び、引渡しも無事終えて喜んでいただいている情景を毎日思い描いています。