- 売主様と買主様は利害が反対になる部分が多いことを前提に、お互いが心配りをする。
- 売主様は売買物件の現状(傷の程度、修理の履歴など)を営業担当者に最初の段階で正確に伝え、営業担当者は 「買主が正しく理解されるように伝える」という意識を強く持つ。
- 売買契約書に①②が適切に明記されている事を確認する。判断の基準は「もし万が一が発生した時にお互いが解決合意できる 文章になっているかどうか?」です。
- 人の心の機微に通じている営業担当者を持つ(上記①~③はこの部分の資質が大きく左右します)
上記の視点の内の③売買契約書の取り決め方をもう少し分析してみましょう。
契約書の内容は大きく分けて以下3点が大きな柱になっています。
売買対象物件をどんな状態で売買するか
土地建物の傷を、売主様が責任と費用をもって修理する傷と、現状のままで買主様に了解して頂く傷に分け、それぞれルールを決め、契約書に明記できていれば安心です。
売買対象物件をいくらで売買するか
「正しい現状申告の前提でこの価格ですよ」という考え方の相互理解と明記があれば安心。
もし万が一契約を解約せざるを得ない状況が発生したときのそれぞれのルールを決めておく
解約せざるを得ない事情毎にルールを明記し、それを正しく共通に理解させてもらう事が取引完了後も含み安心に繋がります。
売主様は土地建物の気になる部分があるときは、できるだけ早い段階でできるだけ正確に営業担当者に伝えさえすれば、その後はスムーズに運ぶと考えたらいいと思います。
利益相反の取引で第三者(営業担当者)に仲介を委ねる訳ですから、営業担当の資質(人間性、経験、専門知識)が重要です。利益相反の立場の両者に一つの事を、正しく共通の理解をしていただくには<正しく共通の理解>に対する強烈に強い意識、相当な気配り、高度な会話能力が必要です。不動産仲介業者の優劣はこれで決まるといっても過言ではないと思っています。益々訴訟社会になろうとしています。上記以外にも安全に配慮する方策もあります。
営業担当を指名するのは売主様の権限です。数社に査定を依頼し、上記の視点から営業担当者を選ぶのはいかがでしょうか?